尊厳死法制化の動きについて
議員連盟が法律要綱案の骨子案を公表(2011年12月)
尊厳死法制化を考える議員連盟(増子輝彦会長、加盟議員91名)が2011年12月、新しい法律要綱案の骨子案をまとめて公表しました。「終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案(仮称)骨子」です。骨子案は「終末期医療において延命措置を行うか否かは患者の意思を十分に尊重し、患者や家族に十分な説明がなされる」ことを基本理念としています。議員連盟はさらに議論を重ねて案を練り、「2012年通常国会での法案提出をめざす」方針です。
骨子案は法案の基本内容を盛り込むたたき台です。議員連盟の役員会、総会での議論を踏まえたもので、要点は次の通りです。
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議員連盟「法律要綱案骨子案」要旨 1.患者の延命措置の差し控えを希望する意思(LWなどで意思表示されたもの)は十分に尊重する。 2.終末期の判定には複数の医師がかかわる。 3.延命措置の差し控えにより生じる事態等を、患者又は家族に十分説明し、家族が延命措置を拒まない時は差し控えができる。 4.この法に基づく延命措置の差し控えは民事上、刑事上および行政上の責任を問われない。 |
「中止」明示をと協会要望書
今回の骨子案公表にいたるまでの間、議員連盟は2011年8月以降、役員会、総会をたびたび開催し、日本尊厳死協会もオブザーバー出席して意見を述べてきました。特に、骨子案が示す「差し控え」について、議員連盟は延命措置をしない「不開始」だけを意味し、継続中の延命措置の「中止」は含まないとしていました。国民的合意を得やすい「不開始」で法制化の第一歩を踏み出したいとしましたが、協会は9月26日、議員連盟に要望書を提出、主に次の3点を求めました。
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骨子案に対する要望書(日本尊厳死協会)要旨 1.遷延性意識障害(持続的植物状態)も対象とする。 2.「差し控え」の概念には「中止」が含まれると思うが、「中止」の明示。 3.延命措置差し控えの要件とする「家族の承諾」の削除。 |
12月8日に開かれた議員連盟総会で、協会は「医療現場が苦しむのは中止のケースであり、中止を外すと立法の意味が薄れる」と「中止」の明示を強く求めました。この日、出席した日本医師会も「医療現場で差し控え(不開始)で法的問題が起こったことはない。中止が法律上どう免責できるかを考えてほしい」と述べました。このため議員連盟は「中止」についても今後検討することにしています。
超党派の国会議員が議員連盟を発足させて法制化に取り組んで6年が経過しました。いま、立法化促進の意気が高まっています。12月8日付け朝日新聞夕刊が2面トップ記事で「議連が骨子 延命せぬ医師免責」と法制化の動きを報道しました。