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HOME » イベント・活動 » 活動報告 » 【講演会】2018年9月公開講演会【要旨】

一般社団法人日本尊厳死協会中国地方支部

公 開 講 演 会

    演題 「今を生きるコツ」~より良く生きるために~

   講師 沼野尚美さん(宝塚市立病院 緩和ケア病棟チャプレン・カウンセラー)

日 時:平成30年9月2日(日)13時30分~15時30分

場 所:広島国際会議場 地下1階 会議運営事務室

 

 私はこれまで10ケ所のホスピス(緩和ケア病棟)で働いてきましたが、現在は宝塚市立病院を拠点として、三つの病院の掛け持ちで、多くの方々との生と死に関わっています。今日は、そうした経験を踏まえて、五つの大事な生き方についてお話をいたします。

 

1.前向きに生きる

 ① ある時、私の勤める病院へ19才の女子看護学生が入院してきました。彼女はもう手術もできないステージ4のガンと宣告されました。その彼女と二人だけで話す機会を得ました。彼女は、“もし万一奇跡が起こって回復したら(と言ってニコッと微笑み)並みのナースにはなりたくない、スーパーナースになります”と言い切りました。どうしてそんなに自信をもって言えるの?と聞いたら、“私は病気の進行とともに、小さな箱の中に追い込まれるような体験をしてきました。元気で何の心配もない時には見えてなかったものが見え気付けるようになりました。だから私はスーパーナースになれると思います。彼女は現実の厳しさの中でスーパーナースになった自分を想像し自分を支えました。”

 前向きに生きるとは、自分を見失わないで、最後まで自分を生きるということです。

 

 ②  私は、平成7年1月17日の朝5時46分に突発した阪神淡路大震災を体験しました。その後の避難所では、日が経つにつれて不平不満が増していくようになりました。ある日、一人の80歳代の男性が立ち上がって叫びました。“皆さん、私は第2次世界大戦を体験しました!人生に全く希望を持てませんでした。しかし、私はそれを乗り越えてきました。我々は必ずこの状態から立ち上がることが出来ます。”と。体験者は語る!経験者の話には説得力がある! 人生の一つ一つの苦難の体験は、やがて自分の死を受けとめる力になります。ましてや自分の人生の体験には意味があるのです。

 

 ③ 死ぬのは怖くない、という人は結構いらっしゃいます。ところが、死ぬことそのものは怖くないけれど、死ぬまでの過程が怖い、苦しみが怖いという人は多くおられます。癌は非常に苦しみながら死ぬ病でした。ところが、近年は緩和ケアを受けることが出来るようになって、癌特有の苦しみを限りなく小さくすることが出来るようになりました。それでも先々の苦しみが不安という方には、私はチャプレンとして聖書の第1コリント10章13節「神は真実な方です。あなたがたを耐えられないような試練に遭わせることはなさらず、試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えていてくださいます」という言葉をご紹介します。つまり、あなたが背負いきれないような人生の困難は来ないよ、ということです。

 

2.ユーモアをもって生きる 

 ユーモアとは暖かい心と心の交流です。 ジョークは他人の心を傷つける可能性がありますが、ユーモアは暖かい心の交流ですから他人の心を傷つけません。むしろホッコリさせてくれて笑いが生じるものです。

ユーモアのセンスを養うためには三つの要素が必要です。①現実を真正面から見ると悲しい苦しいことばかりでも、視点を転換して違った角度から現実を見る力 ②表現力③想像力

 

3.感謝をして生きる

 テレビで高校野球を熱心に見ている60才歳代の女性の患者さんがいらっしゃいました。高校野球をお好きですか、と聞いたら、時々画面に息子が出るのでと仰います。息子さんは監督さんでした。そのチームが準決勝戦に出場することになり、その方は甲子園に行ったら応援をしたいと言われ、準備を整えました。ところが当日の朝、彼女は急に全く歩けなくなってテレビで応援することになりました。しかし、彼女は全然残念そうな顔を見せません。

 どうしてそんなに平常心でいられるのですかとお聞きしたところ、次のようなお答えが返ってきました。

*私は、私にとって丁度いい主人と結婚できたと思っています。

*私には二人の子供がいますが、私にとって丁度いい子供たちです。

*私は、私にとって丁度いい病気になったと思っています。この度のように骨に転移するという病状に関しても、私にとって丁度いい病状を頂いたと思っています。

 丁度いいと思うから感謝の気持ちが生まれるのでしょう。自分の人生を他人と比較すると不満が生じるので感謝の気持ちが生まれないのです。

 

4.趣味をもって生きる

 中途半端な体で日々を過ごさなければならなくなった時、時間はいっぱいあるのに、なかなか時間が経たないという苦しみを味わうことになります。

そんな時、時間が早く経つ手段は趣味を持つことです。例えば俳句、川柳、手芸、

絵を描く、書道など、出来ればベッドの上でもできる技で、時間が経つのを忘れることが出来る好きでたまらない趣味を持って頂きたい。それがあなたの人生の最後の日々を豊かにするでしょう。

 

5.家族の絆を育てて生きる

 近年、家族の絆は弱くなり、もろくなっています。親が亡くなるときに子供が来ないケースがふえています。親の愛が子供の心に届いていないのです。以前は、若い時に勘当された長男が父の死の床に駆け付けたという話がありました。父に愛されたという想い出がもう一度最期に会いたいという気持ちを起こしたのです。昔の親はしっかりと子供と向き合い、親の愛を子供の心に届けていました。

 血がつながっているというだけでは人の心は動きません。お互いに愛し愛されたという想いが、絆を強く育てていくのでしょう。家族の絆は育てておくべきものです。

 

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